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[3] - 2006/02/03 (23:05)

「ひかりのギャラリー」「対話のギャラリー」
設計/TeamSOFT(押尾章治、豊久将三、迫村裕子)

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礼拝と鑑賞.どちらも,目の前にある対象物を通してそれが内に包んでいる大きな世界を想像するという点でよく似ている.仏像を目の前にして祈る.それは経験や知識を超えた存在や力を信頼して,自覚的に自己を委ねていく態度を必要とする.鑑賞でもまったく同じである.どちらも日常生活の延長上にある心象風景との真摯な対話であり,そしてどちらも「ひかり」を媒介に体験される.
ふたつのギャラリーは東京・立川にある仏教教団の寺院内にオープンし た.新しい試みとして,通常は礼拝のために使われるスペースに仏教美術の展示機能をもたせ,一般向けにも公開する.この目的のために,照明家の豊久将三,文化プロデューサーの迫村裕子と私とでチームが組織された.装飾を取り去った抽象的な空間の中に,礼拝と鑑賞という行為を融合させる.これをテーマに,仏教的な空間概念を示す「ひかり」の在り方と,礼拝対象物を展示作品として鑑賞させる繊細な「ひかり」を同時に体験できる空間の実現を試みた.(新建築「住宅特集」200605)

対話のギャラリー 
世界で初めての、ガラスのみで吊っている移動式展示ケースをもつ床座の展示室である。繊細なグラスファイバーとLEDのライティングにより、明るさを抑えた室内に仏像が浮かぶ。吊式可動ケースの配置と数を操作することで、鑑賞の輪は様々なフォーメーションが可能となり、曼荼羅に代表されるような多元的な空間概念を立体的に展開した空間が実現できる。

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ひかりのギャラリー 
大きな門型状のフレームが連続するのを特徴とした展示室である。パネル展示や、さわれる仏像などの親肌性の高い展示、現代美術のインスタレーション等に活用される。門型フレームはその片側にひかりを内蔵し、一方向に連続させることで展示空間に礼拝の向きをつくり出す。突き当たりの壁は光で満たされた球型とすることで遠近感をなくし、この空間が無限に広がるイメージを喚起する。そしてその無限に広がる彼の地に対して、今立っているこの場所からひと続きにつながった床が接続されている。

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関連:五十嵐太郎氏[TWISTED COLUMN Date: 2006-09-11 (Mon)]



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